超広角走査型レーザー検眼鏡
つまり、超広角眼底カメラです。このカメラの特徴は、”画角200度、眼底のおよそ80％の領域を無散瞳で1回で撮影できます”。
従来の眼底カメラでは、散瞳薬を点眼してから15分間待ち、それから眼球の方向を変えながら1枚ずつ撮って合計9枚ほど合わせて、ようやく得られる広さです。
したがって、この超広角眼底カメラが、
①散瞳させるための待ち時間１５分～３０分
②散瞳後3時間ほどのまぶしくて見えにくい辛抱
を必要とせず
片目1回ずつの撮影（数秒から数十秒）で済ませられます。これは患者にとっては大変有用ですので、当クリニックはOptos社製のCaliforniaを２０２０年３月から稼働することとなりました。
どんな患者にこのカメラが役に立つのだろうか。
例えば、
①糖尿病で内科通院中の方： 気づかない間に、眼底には異常（糖尿病網膜症）が出ていないか、眼科に定期（3か月～6か月）通院している場合、散瞳もいらずにこのカメラで一枚ずつとれば、判定できます。待ち時間の短縮と、三時間ぐらいのカスミがなく、大変便利です。
②散瞳できないけど、眼底の確認が必要な方： なんらかの理由で（時間がない、散瞳後三時間のカスミは困る、閉塞隅角緑内障のかたなど）散瞳したくない、できない場合、このカメラで写真をとれば、眼底の確認ができます。
しかし、このカメラですべて眼底を確認できるわけではありません。それぞれの病状や必要に応じて、散瞳させないできないこともありますので、医師とよく相談して自分に合う適切な検査を受けましょう。